2022年1月27日(木)にR&D支援センター殿主催セミナー「中国の燃料電池車・水素エネルギー産業動向」で講演を行いました。 中国の「省エネ・新エネルギー車技術ロードマップ2.0」では、燃料電池車はバスや都市部の物流車両をエントリーエリアとし、徐々に長中型および大型トラック、トラクター、港湾トレーラー、乗用車等に普及させ、2030~2035年頃までには全体の規模(保有量)を年間約100万台にする目標が掲げられています。また中国政府はFCEVモデル都市を選定しており、実績に応じた奨励金を支給する制度を取り入れ、モデル都市間での競争も行われており、急速なFCEV市場の発展を目指しています。 中国工業・情報化部の発表によると2021年1月から12月までの新エネルギー車(NEV)の販売台数は約352万台となっています。2020 年のNEV の販売台数が約 136 万台であったので、2021年は前年度比で約2.5倍強の数値になっています。原材料価格の高騰やチップ不足等の抑制因子があるものの2022年のNEVの販売台数は500万台に達する可能性があると考えられています。一方の燃料電池車の2021年の販売台数はいまだ数千台レベルであり、NEV市場全体からするとほとんどシェアが存在しない状況になっています。 従来中国の燃料電池は部品を輸入に依存してきましたが、パートナーシップ戦略を取る一方で国産化とコストダウン化を進めており、国産部品も市場に投入され始めている状況です。それでも依然として大きな課題はコストであり、燃料となる水素の生産効率の改善や輸送・保管技術の改善などが研究開発や実証試験を通じて行われています。 講演では、中国の燃料電池車・水素エネルギー産業動向から、中国NEV戦略、EVとの比較、デジタルプラットフォーム等も含め、幅広い視点から発表いたしました。講演をご聴講頂いた皆様、運営を担って頂いた関係者の皆様に改めて深謝申し上げます。
【沖為工作室合同会社について】 「人々が働き、生活するためのフェアな場所を作る」という、ミッションのために2020年に設立された会社です。沖為工作室合同会社では、利用可能なすべてのネットワークを利用し、エマージングテクノロジーの領域において、迅速かつ信頼性の高い、最適な市場情報をご提供することに精進していきます。 英語表記ではChong Wei Gong Zuo Shi, LLCとなります。沖は中国語ではChongと発音し、突き進むという意味があります。困難にも恐れず突き進む者に為(Wei)るという意味と工作室(Gong Zuo Shi)は中国語でジブリスタジオなどのスタジオを意味し、市場のエンターテイナーになりたいという思いで会社名がつけられています。 ☟米国メディアにも取り上げています。 www.chong-wei.com/news-and-views/7454590 コメントの受け付けは終了しました。
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