先日開催させて頂いたセミナーの中からスライドを抜粋してご紹介いたします。当セミナーでは中国における幹細胞市場概観と併せ、規制等の取り組みもご紹介させて頂きました。 当セミナーの資料は現在無料で配布しておりますので、ご関心ありましたらお問い合わせフォームよりご連絡頂けますと幸いです。 References 前瞻产业研究院. (2020, July 29). 产业之问: 中国干细胞医疗行业群雄逐鹿 行业龙头花落谁家?. Retrieved August 25, 2020, from https://mp.ofweek.com/medical/a056714990077
(沖為工作室, 2020) COVID-19に対する治療のアプローチとして間葉系幹細胞を使用したアプローチが活発化していますが、他の治療法と合わせて使うアプローチも模索されており、一つの手法に拘らない冗長性を持ったアプローチも注目されています。治療の品質だけでなく、診断や保険、コスト等を俯瞰する、ユーザーに届くシステム設計の構築が求められます。
( 2020年8月13日、「Clinicaltrials.gov」で「Stem Cell」で検索。(終了や中止も含む)) 上記図に見るように幹細胞の臨床試験の数は欧米中心に構成されています。これを欧米主導として見る見方がある一方で中国の研究者はこのデータに焦りを感じ、登録件数を増やす努力を行ってきているという経緯もあります。また臨床試験に関わる法整備も進められてきました。 前瞻产业研究院がまとめた情報によると現在、中国では100以上の幹細胞産業関連企業が存在し、上流の幹細胞保存から中下流の幹細胞技術、製品開発まで、各分野をカバーできる工業基盤が確立されています。地域的には北京、上海、江蘇、広東、山東が主な産業クラスターであり、中でも北京には幹細胞産業関連企業が21社あり、産業を牽引しているとされています(前瞻产业研究院, 2020)。 沖為工作室合同会社では2020年9月4日に再生医療グローバル&中国市場トレンド」と題して、最新のマーケットトレンドをオンライン動画にてお届けいたします。無料セミナーとなっておりますのでご関心のある方、お申込みお待ちしております。 【アジェンダ】
詳細は☟リンクをご参照下さい。 https://www.chong-wei.com/regenerative_medicine.html#/ References 前瞻产业研究院. (2020, July 29). 产业之问: 中国干细胞医疗行业群雄逐鹿 行业龙头花落谁家?
新型コロナウイルス(COVID-19)に間葉系幹細胞を用いた治療が試みられています。この背景には間葉系幹細胞の持つ抗炎症作用がサイトカインストームを抑制し、肺の炎症を抑えることが期待されていることがあります。しかしながら有効性に関わる臨床試験のデータがまだ少なく、安全性に関する議論も同時に進められています。
また中国においても法規制の整備でスタートこそ遅れましたが、中国政府も幹細胞産業を根幹産業の一つとして位置付けており、新型コロナウイルスの治療では再生医療を含めた新しい技術を援用したプロジェクトも進められ、2020年は実際に感染症悪化の状況下、中国バイオ企業が国内外でイニシアティブを取るケースが増えています。 新型コロナウイルスとの相関も絡めながら「再生医療グローバル&中国市場トレンド」と題して、最新のマーケットトレンドをオンライン動画にてお届けいたします。 【アジェンダ】
詳細は☟リンクをご参照下さい。 https://www.chong-wei.com/regenerative_medicine.html#/ 8月8日に广东省干细胞与再生医学协会が主催する国际幹細胞大会が開催されました。この大会ではSALIAI社(赛莱拉)と生物岛实验室、中山大学、孙逸仙纪念病院が新型コロナウイルス治療も見据えた幹細胞治療のための戦略的提携が発表されました。 間葉系幹細胞は、サイトカインストームを抑え、肺の炎症を抑制し、修復をサポートすることが期待されています。SALIAI社(赛莱拉)は2009年創業の中国バイオテクノロジー企業で生物医学技術、遺伝薬、幹細胞薬、幹細胞技術などを開発しています。幹細胞の特許件数は中国ではトップクラスで国内の主要なプロジェクトを手掛けています。 (南方网 & 朱景, 2020国际(广州)干细胞与精准医疗产业化大会在穗举行 2020) 幹細胞の研究が中国で活発化している一方、臨床試験の数は米国、ヨーロッパと比較すると少ない傾向にもなっています。市場という側面を考えると経済、政策、不確実性因子等の様々な要素も考慮する必要があり、市場分析も一筋縄ではいきません。 沖為工作室合同会社は2020年9月4日(金)に「再生医療グローバル&中国市場トレンド」と題して無料のWebセミナーを配信予定です。詳細はまた後日ご案内いたします。 References 南方网, & 朱景. (2020, August 8). 2020国际(广州)干细胞与精准医疗产业化大会在穗举行. Retrieved August 10, 2020, from http://news.southcn.com/gd/content/2020-08/08/content_191289323.htm 中国では幹細胞に関わる規制は主に国家药品监督管理局(NMPA)と国家卫生健康委员会(NHC)が見ています。2015年に干细胞临床研究管理办法(试行)が発表され、幹細胞の臨床試験および研究に関わる規範が試験的に定められました。その後、2017年には细胞治疗产品研究与评价技术指导原则(试行)が発表され、材料や評価方法等に包括的なルール作りの整備が行われてきています。 主に企業活動に関する事柄が管轄の国家药品监督管理局(NMPA)に対し、国家卫生健康委员会(NHC)は主に医療機関が主導する技術を管轄していますが、その国家卫生健康委员会(NHC)は2019年には生物医学新技术临床应用管理条例(征求意见稿)、体细胞治疗临床研究和转化应用管理办法(试行)(征求意见稿)等を発表しています。 新型コロナウイルスの治療で再生医療が使われていることは以前、お伝えした通りですが、バイオテクノロジーの分野では再生医療を含めた新しい技術を援用したプロジェクトが進められており、2020年は実際に感染症悪化の状況下、中国バイオ企業が国内外でイニシアティブを取るケースが増えています。 近年の工業では工程間での国際分業が進展し、国境を越えて付加価値が生み出されるようになりました。ただこの構造も先進国が主導していた側面もあり、中国が部品を国産技術で生産し、輸出していくようになり、かつて先進国が担っていたポジションを占めるようになってきています。グローバル経済は混迷を増してきていますが、生きていく上で価値観の衝突は避けられないものであり、イノベーションとはこうした衝突を乗り越えて産まれてくるものだというのはここに明記しておきたいと思います。 (CHINADAILY, 2019) References (画像引用) Xinhua. (2019, March 18). China launches new stem cell clinic programs. Retrieved from http://www.chinadaily.com.cn/a/201903/18/WS5c8eff73a3106c65c34ef24f.html |
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