2020年4月に公開されたCATL社の財務諸表によると2019年度の同社の売り上げは約457億人民元でした。2017年の約200億人民元、2018年の約296億人民元という数字を見ても同社がかなりのペースで売り上げを増加させていることが分かります。 (CATL, 2020) 同社の強みについては、使い古された表現をあえて使うと、卓越した技術力、コスト競争力、巧みなアライアンス戦略等があげられます。直近でもメルセデスベンツ社との次世代バッテリー技術の共同開発や、エネルギー貯蔵とリチウム電池の分野でシュナイダーエレクトリック社との協業も報じられており、過去に遡る類似の話は数え上げるときりがないレベルになってきています。財務方面も8月に新株の発行(私募 )を行っており、197億人民元の調達に成功しています。 同社が何を見て全力で疾走しているのかは自動車業界の行く末を語る上で一つのキーになります。1社への供給だけに偏らない勇敢な戦略は有力なスタートアップ企業の真骨頂とも言える在り方でもありますが、背景には確固たるビジョンが存在しており、壮大な枠組みの中で動いていることが見えてきます。このあたりの分析は10月に講演させて頂くセミナーに含めたいと思いますし、現在、執筆のご依頼も頂いているのでそちらの方にも詳しく書かせて頂きたいと思います。 References CATL. (2020). 宁德时代新能源科技股份有限公司 2019 年年度报告
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9月 2024
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