TikTokが新たな米中対立の火種となりそうな状況下で中国の理想汽车が米国でIPOに成功しました。また小鹏汽车も近くIPOする見込みです。すでに一足早く米国でIPOを行った蔚来(NIO)社を含めた三社が現在中国NEVメーカーで主要な新勢力として捉えられています。また威马社も米国でIPOを目指しているのではと考えられています。政治リスクがある中でも経済活性化、雇用拡大を狙う米国州が中国企業を支援する構図も出てくると考えられます。 (威马汽车) 中国のNEV市場は減速が指摘されている中、工业和信息化部が直近で出した統計によると7月のNEVの中国での販売台数は2020年に入って初めて前年同期比でプラス成長になっています。Tesla社の中国での販売台数は7月は前月比で落ち込んだと報じられた一方で、上海工場が稼働して以降、全体として見ても中国ビジネスは好調と言えます。外国企業が入ることでコストも含めた技術的な競争が激化し、結果として中国EV市場の成長に繋がっていくことが期待されます。 また先述の蔚来(NIO)社がCATL社と協力してバッテリーのリース事業を始めると発表がありました。現在の私たちの生活レベルで考えると電池は百円ショップでも売られているようにすでにコモディティ化していると言えます。車載バッテリーも安全性や航続距離を向上させるために技術的な改良がされていますが、常にコスト面でのプレッシャーがかかります。すでにBaaS (Battery as a service)という言葉も出ていますが、蔚来(NIO)社のアプローチはバッテリーの脱中心化を促し、より多くの企業が参入できる市場を形成する可能性を秘めています。バッテリーのリサイクル・リユース市場も呼応してくるテーマです。 なお沖為工作室ではサイエンス&テクノロジー社主催で「車載用リチウムイオン電池のリサイクル技術動向と産業各社の取り組み事例」と題したセミナーで講演予定です。電気自動車の需要増加に伴い注目を集める車載用リチウムイオン電池のリサイクル・リユース技術ですが、使用済み電池をどのように活用・再生するのか、リサイクルの要素技術から、産業各社の取り組み事例、さらには中国における最新の動向・市場分析についてこのセミナーでは取り扱います。沖為工作室合同会社は第4部で講演予定です。 【セミナー概要(予定)】 日時 2020年10月14日(水) 10:30~16:30 会場 東京・品川区大井町 きゅりあん 5F 第2講習室 サイエンス&テクノロジー社セミナーご案内ページ☟ https://www.science-t.com/seminar/B201094.html References 威马汽车. (2020) 威马汽车官网-智能汽车头号实力派. Retrieved from http://www.wm-motor.com/www.wm-motor.com コメントの受け付けは終了しました。
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