近年、自動車業界を取り巻く環境は激変しています。配車サービスやライドシェア市場の台頭は、車に対する消費者の意識を変革しようとしており、自動車の世界販売台数もここ数年、減少傾向にあります。グローバル化の浸透とともに都市化も進み、必ずしも自己所有の自動車だけが移動手段ではなくなってきていることがあります。一方でデジタル化が急速に進み、消費者のライフスタイルは、より便利なものを求めるとともに、時間の有効活用を志向するようになっています。 こうした文脈で捉えるとEV市場が目指しているものが、単にガソリン車の置き換えではなく、変わろうとしている消費者のライフスタイルに合わせ、よりスマートな形で消費者の利便性を高めることにあると言えます。例えばEV化を進める企業が同時に自動運転にも取り組んでいるのにもこうした背景が存在しています。 現在EV市場を取り巻く環境はグローバルレベルでは米国ZEV規制と欧州CO2規制、中国NEV規制がメインに進行しており、特に中国のEVを含む新エネルギー車(NEV)市場は近年再び活気付いており、世界市場を牽引しています。 (工信部, 2021) 欧州市場においてもガソリン車を将来的に廃止にする方針を打ち出す国が相次ぎ、直近ではコロナ禍における政府の購入支援政策で記録的なEV販売増になっています。また次世代バッテリー技術を巡る動向も活発化しており、例えばフォード社とBMW社は、全固体電池のスタートアップ企業であるSolid Power社に対して投資を行い、次世代電池への開発を強化しています。全固体電池はすでにトヨタ社が先行しており、グローバル規模での競争も活発になっています。 沖為工作室では2021年7月27日に市場調査分析レポート「車載リチウムイオン電池マーケットトレンド-2021版」を発行予定です。またこのレポートテーマに合わせ、セミナーでの講演計画もございますので、詳細はまた別途ご報告申し上げます。 References 工信部. (2021). 2021年5月汽车工业经济运行情况
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