アメリカ合衆国経済分析局は直近で2020年第一四半期(1月~3月)の実質GDPは4.8パーセント減になると速報値を出しています。名目GDPは第1四半期は3.5%減の21兆5400億ドル(年間換算:Seasonally adjusted at annual rates)と発表しています (Bureau of Economic Analysis, 2020)。今後さらに悪化していくという見方がありますが、消費に関するアンケート調査では米国の消費者は新型コロナウイルスで支出を抑えることを計画する一方で、自国の経済先行きについてはヨーロッパ等と比較すると楽観的という興味深い調査結果が出ています。また中国、インド、ナイジェリア、インドネシアにおいては、より多くの世帯が支出の増加を計画しており、より楽観的です(Jones ,2020)。 (McKinsey, 2020) テスラ社はアラメダ郡と揉めた末に米国フリーモント工場を強引に再開させました。中国ではモデル3の販売が好調です。直近のテスラ社の資料によると上海工場は現時点で年間20万台の生産能力を想定していますが、中国の2019年の年間NEVの販売台数は約120万台とされているので、現状の生産能力でフル稼働が可能であれば、中国市場の約2割弱のシェア相当を生産できます。 (Tesla, 2020) 現実的にテスラ社のトータル生産台数は四半期ベースで10万台を超えてきており、経営陣としても自社工場を効率的に稼働させることを想定し、上図のように生産能力を整えてきています。 早期経済再開の危険性について議論もされており注視していく必要はありますが、米国経済の行く末に関わる一つの決断がされたと言えます。 ※米国の名目GDPはSeasonally adjusted at annual ratesであることを明記。(2020.05.15) References Bureau of Economic Analysis. (2020, April 29). Gross Domestic Product. Retrieved from https://www.bea.gov/data/gdp/gross-domestic-product Jones, K. (2020, April 22). How COVID-19 Consumer Spending is Impacting Industries. Retrieved May 14, 2020, from https://www.visualcapitalist.com/consumer-spending-impacting-industries/ McKinsey. (2020). Optimism about country's economic recovery after COVID-19. Tesla. (2020, April 2). Q1 2020 Update. Retrieved from https://ir.tesla.com/investor-relations コメントの受け付けは終了しました。
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8月 2024
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