ファーウェイ社はすでに中国国内においては5G基地局のシェアの半分以上を持っているとされています。ファーウェイ社の勢いを止めるために同社を排除しようとする動きがありますが、少なくとも巨大な中国市場では逆にファーウェイ社への支持が高まっています。元軍人である創業者のバックグラウンドがフィーチャーされますが、事実は軍人職を失い、その後務めていた企業からもお払い箱になり、生きていくために会社を起こした起業家であり、排除はかえって同社の支持者を増やす結果になります。 ファーウェイ社は単純な5Gの枠組みを超え、社会インフラに関わるデジタルプラットフォームを形成しようとしています。GAFAがツールとしての利便性を持って覇権を取ったのに対し、ファーウェイ社はツールそのものの前提条件である通信インフラからイノベーションを起こそうとしています。
中国が推し進めるスマートシティープロジェクトにもファーウェイ社は積極的に関与しています。同社のデジタルプラットフォームが浸透していけば、GAFAとは比べ物にならない巨大なプラットフォームエコシステムが成立する可能性があります。同社の過度な独走が経済全体のエコシステムとしてはディスバイオシス(不調和)因子であることは事実です。ただそれを排除するのではなく、同社のイノベーションの本質を見極め、各企業がフェアに競争できる環境作りに目を向ける必要があります。 関連レポート https://www.chong-wei.com/store/p8/5g-china-market-trend.html#/ コメントの受け付けは終了しました。
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10月 2024
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