電気自動車(EV)は、車載バッテリーのリサイクルおよびリユースについては対応が遅れているのが現状です。中国再生資源回収利用協会によると中国のバッテリーのリサイクル、リユースには三つの体系があると考えられています。一つはNEV企業が主導するもので、消費者に渡ったものを回収し、リサイクル、リユースにいたる流れ、もしくはNEV企業が出す試験車用の電池がリサイクル、リユースされる場合や車自体が解体企業に渡ってリサイクル、リユースされるケースが考えられます。二つ目のあり方として回収解体業者が主導する流れで、全国各地に広がる廃棄車回収ネットワークを用い、消費者から回収するものです。その電池をリサイクル業者に回すか、再生業者に回すかとなります。三つ目のあり方はリペアに関わる領域で、4S店などが主導するものです。故障で使えなくなった電池をリサイクル、リユースに回す流れです。
車載バッテリーは、一般論として7〜10年使用すれば蓄電容量が低下し、交換が必要になるとされています。2020年に走っている自動車であれば、2030年前後にバッテリー交換時期にさしかかります。そのときまでにリサイクル&リユース体制の構築が求められます。ただ一般論としてLIBを解体して、再生材料として利用していくのは技術的にまだハードルが高いのが現状です。こうした課題に対して、LIBを分解せずにそのまま他のデバイス、例えばエネルギー貯蔵システム(ESS)に使うことなども考えられます。 先日パートナーシップ提携を発表したトレンドフォース社によるとESSのコンポーネントにおいて、電池に関わるコストが最も重要な課題の一つとして考えられます。LIB自体の生産能力は継続して増えていくとともに、価格競争も激化していく一方で、エネルギー貯蔵システムが今後注目されていくと考えています。トレンドフォース社発行市場調査レポート「LITHIUM-ION BATTERY ENERGY STORAGE MARKET」についてはサンプルのご提供および電話やオンラインでのご説明も可能です。お気軽に弊社までお問い合わせください。 コメントの受け付けは終了しました。
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7月 2024
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