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【講演告知】中国における車載電池産業「第2章」を読み解く2026–2030年の供給・リユース・リサイクル戦略

3/18/2026

 
2026年6月9日(火)にサイエンス&テクノロジー株式会社主催セミナー「中国における車載電池産業「第2章」を読み解く ー2026–2030年の供給・リユース・リサイクル戦略」で講演を行います。

2026年、世界のEV・車載電池市場は大きな転換点を迎えています。圧倒的なシェアを持つ中国は、これまでの「製造拠点」から、資源循環まで統合したクローズドループ型の産業構造へと急速に移行しています。

本セミナーでは、最新の中国NEV政策や主要企業のグローバル戦略に加え、市場の関心が集中する廃電池のリユース・リサイクル(資源循環)の実態を詳説します。2026年以降のグローバルサプライチェーンにおいて、日本企業が勝ち残るための戦略立案に不可欠な、一次情報に基づく実践的知見を提供いたします。

詳細は下記主催者殿サイトをご参照ください。なお、お一人でのお申込みの場合にご利用いただける講師紹介コードがございます。ご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。​
https://www.science-t.com/seminar/B260609.html
写真

Inter Battery 2026視察:地政学リスク下で再定義される電池産業の競争軸

3/15/2026

 
電池産業のパラダイムシフト

韓国・COEXで2026年03月11日 ~ 2026年03月13日に開催された「Inter Battery 2026」を象徴する変化は、電池産業が「EV専業の成長産業」という単一の枠組みを超え始めたという現実です。展示会全体を俯瞰すると、EV市場の成長鈍化を冷静に見据えた上で、次の成長ドライバーをどこに見出すのか。主要プレイヤーたちの展示コンセプトからは、その新たな生存戦略が明確に浮かび上がっていました。

フィジカルAIとロボティクスを共通言語にした大手電池メーカー

LG Energy Solution、Samsung SDI、SK Onら有力メーカーに共通していたキーワードは「フィジカルAI」と「ロボティクス」でした。これは単なるトレンドの追随ではありません。これまでEVに偏重していたリソースを、物理世界で自律的に動くAI実装領域――ロボット、産業機械、自動配送、UAM――へと戦略的に拡張する意思表示です。

これらの領域は「高信頼・高安全・長寿命」が絶対条件であり、電池メーカーにとってはEV市場のボラティリティを補完する、極めて魅力的な高付加価値市場となりつつあります。​
(左からLG Energy Solutionブース、Samsung SDIブース、​SK Onブース)
「夢の技術」から「実装のリアリズム」へ:次世代電池のトーン変化

興味深かったのは、全固体電池などの次世代電池を「EVの未来」として華々しく描く表現が影を潜め、より現実的なトーンへ移行した点です。例えばSamsung SDIは、全固体電池をまずはロボティクス等の特定領域へ訴求しつつ、車載向けには現実的な安全性技術のデモに注力していました。一方、LG Energy Solutionは、全固体電池を開発パスとして維持しつつ、コストと性能のバランスに優れたLMR(リチウムマンガンリッチ)セルを前面に配置しています。

この変化は、技術成熟へのタイムスパンとEV市場の現況を鑑みた「実装のリアリズム」への転換と言えます。「いつか来る未来」を語るよりも、「今、この市場で勝てる技術」をどう提供するか。メーカー側の冷徹なまでの実利主義が感じ取れました。

装置メーカーの「ターンキー戦略」:ハードからシステム競争へ

​装置サプライヤー側で顕著だったのが、中国勢を中心とした「ターンキーソリューション」へのシフトです。​
(左からLonglyブース、Huayi Engineeringブース)
個別装置のスペック競争ではなく、統合的な生産ライン設計、レイアウトソフトウェア、プロセス制御までを一括提案しています。これは、電池製造の競争軸が「どの装置を入れるか」から「いかに速く、安定した生産システムを垂直立ち上げできるか」に移行したことを意味します。ソフトウェアによるプロセス統合能力を持つ企業のプレゼンス向上は、今後の装置産業の勢力図を塗り替える予兆です。

マクロ環境の逆風を追い風に変える「電動化2.0」

こうした技術トレンドの背景には、緊迫するイラン情勢と原油高騰というマクロ環境があります。ICE(内燃機関)車のランニングコスト増大は、停滞していたEV市場に再び火をつける「外圧」となり得ます。しかし、その再燃する電動化は、以前の「個人用EV」の形とは異なるでしょう。フィジカルAIの進化がロボットタクシーや自律移動体の実用化を加速させ、それらが必然的に電動化と結びつく。つまり、個人所有から「自律システムとしての電動モビリティ」へという、電池需要の再定義が始まっています。

Inter Battery 2026が示したのは、電池産業の核心が「単体性能」から「実装力・統合力」へと移ったという現実です。地政学リスクが常態化する時代において、この柔軟な構造転換こそが不確実性を突破する唯一の鍵となります。緊迫する国際情勢の影で、電池とAIが融合し、次世代の産業構造を力強く産み落とそうとしている――そんな確かな手応えを感じさせる展示会でした。

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